お調子者のスパイス生活|矢萩多聞

台所で、店先で、雑踏で、人と人の間でクミンシード。その匂いが呼吸とともにやってくると、ぼくの腹の底のほうで「生きてるぜい」という野太い声が響くのだ。 お調子者の装丁家が綴る、辛くも酸っぱいスパイスの記憶。レシピと付録のス […]