出版社や本屋をやっていると、どういうわけかウェブや雑誌で取材を受けることもあります。いろいろ話をしたり書いたりするのだけど、自己規制をしたり、編集過程でカットされたりして、どうしてもきれいな話に落ち着いてしまいがちです。実はすごく借金があるとか、売れない本に火をつけて荒野で燃やしたとか、夜中にタクシー運転手して生計立ててるとか、そういう話ってさすがに言わないでおこうとかありますよね。そういうことを書いてくださってもいいんですが、「書けないはなし」は必ずしも恥ずかしいことや悪事とも限らない。自分では面白いと思っていても他人が面白いと思えないから書かないでおこう、話さないでおこうということもあります。実は腰痛持ちだったのがウェブ広告で出ていたガードナーベルトを買ったら改善するどころか悪化しました、とか。消しゴムは「まとまるくん」一択で、まとめすぎて造形物つくりました、とか。実はインターネットバンキングを使っていなくて毎日ATMに行くのが日課です、とか。なんでも構いません。日記調に書いてくださっても、エッセイとして書いてもOK。形式は自由です。【「原稿依頼」より】
本書は2024年10月5日に東京都世田谷区のライブハウスFEVERにて開催されるBooks&Something(通称ブクサム)の開催を記念して制作されました。著者はすべて出店者のみなさんです。ブクサム今年で6回目。来年も再来年もきっと同じ時期に開催しますので、皆さまぜひ遊びにいらしてください。 website bukusamu.com SNS(instagram / X) bukusamu
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本屋・生活綴方/株式会社石堂書店