出版部の本
「誰かの当たり前は、当たり前じゃない。あなたの当たり前も、当たり前じゃない」 「じぶんにとっては当たり前過ぎて、人に話すほどではないと思っているようなこと。そういうことを、聞いてみたいと思いました。誰かにとっての当たり前こそ、他の誰かにとっての力になったり、エネルギーになる気がしたからです」 コロナ禍の前は、遠いところにある知らないものを知りたいと思っていた。だから旅をして異文化に触れたり、少し足を伸ばして美術館やギャラリーを訪れたりした。それもそれでいいのだけど、そう簡単に人と会えなかったり、外出ができなくなったりするうち、身近なものに新奇さを感じるようになった。それは人間関係も一緒で、新しい出会いがないかわりに、身近なひとと出会い直す機会になった。 本書は小鳥美茂さんがみずから運営する鎌倉・由比ヶ浜のギャラリー「BORN FREE WORKS」で、2020年の1月から毎月12回に渡って開かれた「ちいさなお話し会」の記録だ。招かれたゲストは小鳥さんの友人、知人。つまり「知った仲」のはずだが、小鳥さんは彼らとここで出会い直す。友達のしごとについて深堀りする親密さとともに、質問の随所に、初めて会ったかのような新鮮さがある。 本を仕事にする3人を選り抜いた1冊。
「みんな本をつくったほうがいい」 ― 中岡祐介(編集者)
「計画をするより、 逆らわず流れていきたい」― 牟田都子(校正者)
「表現というのは 書いたら書きっぱなしではなくて、 必ず人に見てもらうことが大切」― 小栗誠史(古書店勤務)
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