矢部真太写真展
That suits your immense loneliness

遠くを目指そう。
向かったのは「世界の果て」と呼ばれる港町。
雄大な土地の風景と、
そこで生きる人々との出会いが
前へと進ませた。

2年前の春に開催した写真展「この街で」は、矢部真太が写真家としてのひとつの足場を得るうえで重要なイベントだった。それまでは、どこにでも出かけていって、どちらかというと動的な被写体を動的なままに撮るのが彼の持ち味だったが、「この街で」は彼自身が住む横浜の、職場と自宅(と本屋・生活綴方)のあいだですれ違う人々を活写し、ローカルかつスタティックな撮り方を試した。前回の展示が開催されたのが2022年であるから、まだコロナ禍真っ只中で、そうせざるを得なかったのは言うまでもないが、だからこその成果だったといえよう。

今回は、矢部が昨年、日本からもっとも遠い場所といってよいアルゼンチンを旅した際に撮ったものなかから、本人が手焼きしたプリント16点を展示する。彼が旅するなかで向き合った”your immense loneliness”(あなたのはかりしれない孤独)。”your”は、出会った人々か、彼自身か、それとも写真に相対する人か。この命題とともにじっくり展示に向き合っていただきたい。

開催概要

会期  2024年3月1日(金)〜3月25日(月)
営業   月金土日 12:00 – 19:00(火水木は定休)
会場  本屋・生活綴方/横浜市港北区菊名1−7−8 東急東横線・妙蓮寺駅徒歩2分
入場料 無料

プロフィール

矢部真太 / Shinta Yabe
写真家・新聞記者。1992年生まれ、小笠原村父島育ち。大学卒業後、地方新聞社に入社。主にラグビーをはじめとするスポーツや、性的マイノリティの権利に関わる取材に取り組む。勤務の傍らドキュメンタリーやポートレイトを軸に制作を続けている。佐々木美佳監督・短編映画「三渓の影」(2021年)ではスチールを担当した。主な展示に、京都国際写真祭KG+「ON THE ROAD」(2016年)、「この街で」(2022年)。

同時開催「妙蓮寺まちなか撮影会」

本屋・生活綴方で行っている写真展『That suits your immense loneliness』にあわせて、肖像写真の撮影を行う「妙蓮寺まちなか撮影会」を開催します。生活綴方の店頭や、商店街、公園などで、自然光を生かしたポートレイトの撮影をします。

詳細は以下よりどうぞ。