二年前、生家の建て替えに伴う解体工事が始まりました。
解体中、屋根裏から舟が出てきたといいます。
私の暮らす京都市伏見区は、
そして、もっと昔、
移動手段や漁の道具として穏やかな日々に舟が活用されていたのだ
ちいさい舟は、
昔むかし、このあたりには川が流れててね…
遠くの山まで見渡せてね…
『ちいさい舟』が、そんな風に、大人から子どもへ、
絵本『ちいさい舟』について
「舟」の作品は、鉛筆やアクリル絵の具で描かれた絵画で、作者 熊谷誠の生まれ育った家の解体からインスピレーションを得たシリーズです。この「舟」によって、これまで制作してきた「家」や「日の出」といった一連の作品をもあわせて、ひとつの物語を紡ぎだしました。
生家が解体される際、屋根裏から、一艘のちいさい舟があらわれました。
昔々、この辺りには大きな沼があったのです。ある年の大水で、家の半分が水に浸かったこともありました。ゆっくりと景色は変わり続け、気がつけば地形も暮らし方もずいぶんと変化してきました。
時々不意に現れる災害の痕跡と、当時の暮らしに思いをめぐらし、語り継がれる物語と忘れ去られる物語の続きにある今日をまた、生きようと思うのです。
(版元のウェブサイトより引用)
開催概要
- 日時:2024年8月23日(金)~9月23日(月)※会期延長しました
- 営業:金・土・日・月 12:00 – 19:00 (火水木・定休)
- 会場:本屋・生活綴方 横浜市港北区菊名1−7−8 東急東横線・妙蓮寺駅徒歩2分
- 入場料:無料
プロフィール
熊谷 誠 (くまがい まこと) (画)
京都市在住。京都精華大学芸術学部版画専攻 同大学院卒。版画、オブジェ、絵画作品を制作。国内外で個展、グループ展多数。パブリックコレクション:京都文化博物館、兵庫県立近代美術館、町田市立国際版画美術館、岐阜県付知町ほか