久常未智個展「いちまいの詩」〔11.20 – 12.6〕

アーティスト久常未智さんの個展を開催します。

久常さんとぼくがはじめて会ったのは今年の初夏のころ。自宅のある鶴見区から丘を越えて、当店をめがけて自転車でやってきました。名古屋から引っ越してきたのにコロナ禍でずっと引きこもっていたので、本屋に行きたくなった、グーグルマップで検索して出てきた本屋のリストを近いところから片っ端から訪ねていて、本屋・生活綴方のことをとても気に入った、と。その場で、店番をさせてください、展示をさせてくださいと言われたので、ぜひやりましょう、とぼくは応えました。搬入日には二トントラックで搬入するそうです。いまだに、どんな作品を繰り出してくるのか、まったくわかりません。でも、久常さんがこの店の環境を選んでくれたということだけは確かです。すごく楽しみにしています。(中岡)

開催概要

  • 開催期間 2020年11月20日(金)〜12月6日(日)※月水木は定休日
  • 営業時間 12:00〜18:00
  • 会  場 本屋・生活綴方ギャラリーウォール

作家より

 何かに深く感動したり失恋した後だったり、心が大きくゆれた時。ゆれている瞬間に感じている切なさや、哀しさ、喜び、そういうもの全てを感じているままの形でずっと忘れたくない、忘れないように、なにか自分が分かる形で残したいと思う。

 そういう想いが、自分の作りたい描きたいといった、表現することへの強い原動力になってきた。

 しかし、いざ描くぞ作るぞと意気込んで大きな絵を描いたり彫刻を作ったりしても、完成したものはどこか大げさな表現だったり、やたら激しかったり、わざとらしいというかかっこつけている感じがする。

 それよりも、日々の中で淡々と続けていることや、あまり深く考えずなんとなく出来たもの、そういったものの中にこそ、ありのままの自分が自然に出ていると思う。それは、なにを描くか決めずに描き始める毎日のドローイングだったり、遊びでつくった工作的な小さなものだったり、派手なものではない。

 もの作りとは別に、使い道というものがなくなり、意味や役目から離れてしまったような物を集めてしまうくせがある。それもなるべく安っぽくて、思い出のにおいのするもの。例えば誕生日ケーキを買ったらついてくるロウソクや、駄菓子屋クオリティーのおもちゃ、ラメの入ったスーパーボール、動物の形のガラス細工。

 それらも新品ではなく、お店の棚の奥で埃をかぶり、そのまま長い時をそこで過ごしたであろう物達だ。見つけては集め、自分の机に並べたり、物同士を組み合わせて遊んだりしている。日に焼け色あせたものたちの、その佇まいを眺めては、ときめいたり愛しくなるのも、そういうものたちを通して自分の思い出に触れていられるから。

 生活綴方では、日々のドローイングや、自分が集めた小さなもの、それに少しだけ手を加えたもの、それらを同じ場所に一緒に並べて眺めて見る。そこにから見えてくるものがあるはずだ。

プロフィール

久常 未智 Misato Hisatsune

1988年岡山出身、2012年愛知県立芸術大学卒業。名古屋を拠点に制作活動を行ってきましたが、今年の春に横浜へ引っ越してきました。ドローイングや彫刻、フリーペーパーを作っています。

主な個展

  • 2010 6 畳のおまつり(自宅アパート/愛知)
  • 2012 まいにちの約束(TAiGAgallery/愛知)
  • 2014 短いうた(gallery noivoi/愛知)
  • 2015 one (gallery Gigi/神奈川)
  • 2018 リメンバー(ヒバリテラス/岡山)
  • 2018 ブレイクタイム(ブラジルコーヒー/愛知・金山)

主なグループ展

  • 2011 常滑フィ―ルドトリップ(下村邸/愛知)
  • 2012 佐野友美・久常未智展二人のアトリエから(GALLERYGOHON/愛知)
  • 2013 Flesh and bone(海岸通ギャラリーCASO/大阪)
  • 2015 SkyOver I(アートラボあいち大津橋/愛知)
  • 2016 みのかも annual(美濃加茂文化の森/岐阜)

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